Interview
032
Linking Work & Life
2025.07.14
庫内オペレーター
- 庫内作業
- 中途入社
- 女性社員
迷いながらも、もう一度前に進めた
- 入社した年
- 2022年
- 休日の過ごし方
- 大好きな妹とスイーツを食べにいく
- 仕事で嬉しかった瞬間
- 「助かったよ」と感謝されたとき

<入社のきっかけ>
人の役に立つ仕事がしたいー。物流に興味を持ったのは、そんな想いから
前職では、IT業界で事務の仕事に就いていました。新しい環境でスキルを身につけたいと考え、意欲的な気持ちで踏み出した一歩だったのですが、当時の働き方は自分のペースや体力に合わず、程なくして退職することになりました。この出来事をきっかけに、これからの働き方を真剣に見直すようになったんです。自分に合った職場ってどんなところだろう? 長く続けられる仕事って何だろう? そんな自問自答を重ねるなかで思ったのが、「今度は、もっと身体を動かす仕事がしたい」ということでした。頭だけではなく、体を使って汗をかきながら取り組める仕事のほうが、自分には向いているかもしれない。そう感じたんです。
SBSロジコムに出会ったのは、そんなタイミングでした。自宅から近く、勤務条件が自分の希望に合っていたこともありましたが、実は「物流業界」には、以前から関心があったんです。ネットショッピングが急速に広がるなかで、商品を支える「裏側の仕事」である物流はますます重要になっています。今の社会にとって欠かせない業界で活躍することで、私も誰かの役に立てるかもしれない。そんな想いが、私の背中を押してくれました。
そしてもうひとつ、大きな影響を与えてくれた存在が父でした。実は父も物流関係の仕事に就いていて、忙しく働く姿を子どものころからずっと見てきました。朝早くに家を出て、夜遅くに帰ってくる父。大変そうだけど、なんだかかっこよく見えたのを覚えています。そんな父の背中から、「物流=誇りを持てる仕事」というイメージが自然と根付いていたのかもしれません。

<印象に残っている出来事>
“もう一度向き合ってみよう”と思えたのは、支店長が背中を押してくれたから
現場職として入社した日々の業務にはやりがいを感じていたのですが、あるとき腰を痛めてしまい、思うように仕事ができないようになってしまったんです。この状態で無理をすれば、みんなに迷惑をかけてしまう…。そんな葛藤のなか「このまま続けるのは難しいかも」と、この先のキャリアに悩むようになりました。
そんなとき、弱気な私を気遣い、声をかけてくれたのが支店長でした。辞めるしかないと考えていた自分に、「事務の仕事をやってみないか?」と、新しい選択肢を提示してくれたんです。本当に嬉しくありがたいお話だったのですが、そのときは即答することができませんでした。やはり以前就いていた事務の仕事が続けられなかったこともあって、「また同じような壁にぶつかるんじゃないか」「今の自分に務まるんだろうか」と、不安な想いがよぎったんです。
でも、同時に抱いた別の気持ちもありました。それは、「やってみなきゃ分からない」ということ。環境が変われば、自分の感じ方や受け取り方もきっと変わるはず。SBSロジコムで過ごしてきた日々のなかで、「この職場なら、きっと挑戦できる」と、前向きに向き合えるようになっていました。
その後、実際に事務職として働きはじめて感じたのは、一緒に働く仲間の優しさです。わからないことがあればすぐに聞けるし、些細な質問にも丁寧に答えてくれる。少しずつ不安な気持ちが小さくなっていったのは、そんな仲間が近くにいてくれたからだと思うんです。
もし、あのとき支店長が声をかけてくれなかったら。もし、私が「できません」と逃げてしまっていたら。今のように、前向きな気持ちでは働けていないと思います。無理に背伸びせず、自分のペースで安心して成長できるこの環境には、本当に感謝しかありません。

<業務内容と心がけていること>
お客さまにも、仲間にも。相手の立場に立つことで、気づけることがある
現在は、出荷関連の伝票や熨斗(のし)の作成、納品交換の対応などを中心に、事務業務全般を担当しています。一見地味に見える仕事かもしれませんが、実はどれも「現場の流れを止めないために欠かせない仕事」だと感じています。
私が心がけているのは、「どうすれば現場の人がスムーズに作業できるか」を想像しながら動くこと。たとえば、印刷のズレなどで受注明細書の一部が見切れてしまっていることがあります。そうしたときは、事前に気づいた段階で、手書きで情報を書き加えてから現場のスタッフに渡します。ちょっとしたことかもしれませんが、現場の方が「これどうなってるの?」と確認に来る手間が省ければ、それだけで作業の効率は大きく変わってくると思うのです。
また、個人のお客さまへのギフト注文では、包装やメッセージカードの内容もよく確認しています。たとえば、お客さまが商品を3点購入されていて、すべてが自宅宛でラッピングあり、感謝の気持ちを伝えるメッセージカードが添えられていた場合。私は「これはきっと3人に贈るためのギフトなんじゃないかな」と想像して、カードを1枚ではなく3枚つけて現場に引き継ぎます。
こうした判断は、事務側が一歩踏み込んで「お客さまの意図」を汲み取ろうとする意識がないと、なかなかできることではありません。でも私は、現場で働いていたときに「こういう準備があると助かるな」と実感してきたからこそ、今こうして気づける部分があると感じています。もちろん、完璧にすべてに対応できるわけではありません。それでも、気づけるところにはしっかり目を向けて、できるだけ現場の人が効率よく作業できるように整えること。それが、今の私にできるサポートだと考えています。
<SBSロジコムの魅力>
不安があるのは当然。でも、やってみないとわからないから
SBSロジコムで働くようになって強く感じているのは、人との関わりのあたたかさです。というのも、私はもともと人見知りな性格で、特に年上の方と関わるときにはどうしても身構えてしまうことが多かったんです。でもこの職場では、「おはよう!」「最近どう?」と気さくに声をかけてくださる方が本当に多くて。世代や立場を超えて日常的にコミュニケーションが取れるこの環境は、人としても大きく成長できる場所だと感じています。
また、プライベートの時間をしっかりと確保できることも、私にとっては大きな魅力です。今の支店は土日祝がお休みなので、週末はお菓子をつくったり、妹や友人とスイーツを食べに出かけたり、買い物を楽しんだり。心がゆるむ時間があるからこそ、仕事にも前向きに向き合えるのだと思います。「また来週もがんばろう」と思えるサイクルが、自分の中でしっかりできている、そんな気がするんです。
振り返れば、私は最初から前向きだったわけではありません。職種を変える不安、新しいことを覚える戸惑い…。「またうまくいかなかったらどうしよう」と悩んだ時期もありました。でも、自分に合う働き方に出会えたのは、勇気を出して一歩を踏み出したから。新しいことを始めるのは、誰でも怖いもの。でも、うまくいかなくても大丈夫。またやり直せばいい。そう思えたことで、こんな私でも前に進めました。迷っている方がいたら、まずは一歩だけでも踏み出してみてください。やってみてはじめて見える景色も、きっとあるはずですから。
ライター:清水海斗
カメラマン:山辺恵美子
(インタビュー取材 2025年7月)
取材メモ:
誠実さと熱意に満ちた瞳が印象的で、聡明な雰囲気を纏っています。
伝票を取り出す所作ひとつにも丁寧さが表れ、ラッピング作業では迷いのない手つきで正確に折り目をつけ、美しく仕上げていました。
インタビューでは静かな口調ながら、質問の意図をしっかりとかみ砕き、言葉を選びながら秘めた思いを語ってくださりました。
